元の値を逆算する — 割引価格から定価、昇給後の金額から昇給前の金額
20%割引後の価格80,000円の定価は? 変化後の値にパーセントを足し戻すと間違える理由と、正しい割り算の公式を例で解説します。
割引価格・昇給後の月給・税込価格のように、すでにパーセントが適用された値しか分からないとき、適用前の値を求める計算を逆算といいます。いちばん多い間違いは、パーセントを逆向きにもう一度適用することです。
間違った方法と正しい方法
20%割引後の価格が80,000円のとき、定価は?
- 誤り: 80,000 × 1.2 = 96,000円 → 96,000円の20%割引は76,800円なので合いません。
- 正しい: 80,000 ÷ 0.8 = 100,000円
割引後の価格は 定価 × (1 − 割引率) なので、逆にたどるには掛けたものを割る必要があります。
元の値 = 変化後の値 ÷ (1 ± 割合)
増加したなら (1 + 割合)、減少したなら (1 − 割合) で割ります。
身近な例
- 割引価格 → 定価: 35%割引価格52,000円 → 52,000 ÷ 0.65 = 80,000円
- 昇給後 → 昇給前の月給: 5%上がった月給3,360,000円 → 3,360,000 ÷ 1.05 = 3,200,000円
- 税込 → 税抜: 消費税10%込み22,000円 → 22,000 ÷ 1.1 = 20,000円
- 手数料差し引き後 → 元金: 手数料3%を引かれた入金額970,000円 → 970,000 ÷ 0.97 = 1,000,000円
- 成長後 → 成長前: 前年比25%増えて今年の売上15億円 → 15 ÷ 1.25 = 12億円
希望の金額を受け取るにはいくら請求すべきか
手数料3.3%を引かれて手元に1,000,000円を受け取りたいなら、請求額は 1,000,000 × 1.033 ではなく 1,000,000 ÷ 0.967 ≈ 1,034,126円です。1,033,000円を請求すると、手数料34,089円を引かれて998,911円しか受け取れません。
複数の段階が重なったとき
20%割引後にさらに10%追加割引した価格が72,000円なら、定価は 72,000 ÷ (0.8 × 0.9) = 72,000 ÷ 0.72 = 100,000円です。各段階の倍率をすべて掛けて、一度に割ればよいのです。
100%減少は逆算できない
100%割引された価格は0円なので、元の値は分かりません(0で除算)。この計算機はこの場合、結果の代わりに「計算できません」と表示します。
検算の習慣
逆算の結果に元の割合をもう一度適用して、最初の値が出るか確認しましょう。100,000円の20%割引 → 80,000円。パーセントタブの4行目(増やすと・減らすと)がこの検算をすぐにしてくれます。
計算機で試してみる
パーセントタブの5行目で割合、増加・減少の方向、変化後の値を入れると、元の値と計算式が表示されます。